遠賀川から流出するゴミ対策
環境部、農林水産部、県土整備部
具体的内容
遠賀川河口堰(芦屋町)は昭和55年に完成し、以来遠賀川本流及びその支流域において集中豪雨があった場合は、この河口堰のゲートを全開している。これにより、それまで流域に堆積していた葦等の草木やプラスチック等の莫大なゴミが一挙に響灘に流出することになる。その結集、浮遊ゴミや流木による漁船本体やスクリュー等の破損事故をはじめ、沈殿したゴミによる漁場荒廃や海岸の環境悪化等、観光資源や地域住民への影響、特に漁業に与える被害は想像を超えるものがあり、毎年悩まされている。
平成15年度には、堂山周辺のゴミ処理に約750万円の費用を要し、国土交通省、福岡県、芦屋町の3者で均等負担した。幸い、平成16年度から20年度はこのような被害はなかったものの、平成21年、22年には遠賀川流域で未曾有の降雨があり、再び河川区域及び海岸には多くのごみが漂着するとともに、漁業被害も発生した。
ついては、河口堰及び遠賀川本川の管理者は国土交通省ではあるが、何分にも支流は県管理河川が多いことから、再びこのような事態が起こらぬよう福岡県として抜本的な対策を要望する。また、そのゴミ処理方法及び処理費に関するルールづくりも要望する.。
県の回答
遠賀川から流出するゴミは、国及び関係自治体で構成する「遠賀川水質汚濁防止連絡協議会」で協議を行っているところです。また、ゴミ等の流出抑制に寄与する除草等を行うとともに、ボランティア団体の清掃活動の支援を行うことで、河川環境の保全に努めています。
平成21年7月に海岸漂着物処理推進法が施行され、海岸に漂着したゴミ等の対策について、海岸管理者等の処理責任や民間団体等との連携の確保が定められるとともに、海岸漂着物対策を推進するために、国による財政上の措置が講じられることになったところです。具体的には、平成21年度に地域グリーンニューディール基金が設置され、23年度までの間、海岸漂着物等の回収・処理に関する事業を行うこととなっております。
なお、平成19年度に災害関連の関係省庁の国庫補助事業が拡充され、災害により海岸に漂着したゴミも補助対象となりましたので、採択要件に合致する災害は、ごの補助制度が活用できることになっております。
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